賃貸経営 離婚し、子は母方に
離婚後、
養育費その他の費用を負担している父と、
日常の起居を共にしている母とが、それぞれの
勤務先に長女を扶養親族とする
「扶養控除等申告書」
を提出しているような場合、法律は、
どちらか一方の扶養親族として調整
することを要求しています。
![]() |
« 2010年05月 | メイン | 2010年07月 »
離婚後、
養育費その他の費用を負担している父と、
日常の起居を共にしている母とが、それぞれの
勤務先に長女を扶養親族とする
「扶養控除等申告書」
を提出しているような場合、法律は、
どちらか一方の扶養親族として調整
することを要求しています。
では、その調整ができない場合にはどういうことに
なるのでしょうか。
判断基準を考えるとしたら次のどれになるでしょうか。
①現実に長女と日常の起居を共にし、
より多くの養育費を負担している者を優先すべきである
②納税者有利の原則から所得の大きいほうの
扶養親族にすべきである
③長女を扶養親族とする「給与所得者の
扶養控除等申告書」を先に勤務先に提出したほうを
優先すべきである
先日の①②③ですが、なんとなく
①が最も正論、
②は現実論とは言えるもののスジ論としては弱そう、
③は意外な回答サンプルを提示するための異端な
屁理屈、と思えそうです。
実際、この問題で係争となった事案があり、
国税不服審判所の裁決が出ています。
審判所の見解は!!
①は母親の見解で、母親は税務署から長女を
扶養親族とすることを否認され、増額更正処分を受けました。
②は税務署の見解で父親側に味方しました。
③は審判所の判断で、一転して母親に軍配をあげました。
審判所の裁決は、母親の見解も税務署の見解も否定し、
第3の見解としての
③を判断根拠としました。
③をもって法律の正しい解釈とするのは意外に思えますが、
法令をよく読むと、確かに
③とするのが正解になっています
法令には、
①の見解の根拠になる規定はなく、
規定があるのは②と③についてで、まず、勤務先に提出する
扶養控除等申告書の提出の時間的先後をもって
決着させるものとして
③があり、それが決せられない場合は所得の大きい者
の扶養親族とするとの②があります。
審判所は、各勤務先に扶養控除等申告書の提出された
日を問い合わせて、母親の提出日が早いことを確認して、
母親の申告を優先採用するものとしました。
書類は速やかに提出しといたほうが有利なのです。
法令には、
①の見解の根拠になる規定はなく、
規定があるのは②と③についてで、まず、勤務先に提出する
扶養控除等申告書の提出の時間的先後をもって
決着させるものとして
③があり、それが決せられない場合は所得の大きい者
の扶養親族とするとの②があります。
審判所は、各勤務先に扶養控除等申告書の提出された
日を問い合わせて、母親の提出日が早いことを確認して、
母親の申告を優先採用するものとしました。
書類は速やかに提出しといたほうが有利なのです。
平成21年1月1日から平成21年12月31日までの
1年間に財産の贈与(法人からの贈与を除く)を
受けた個人(「受贈者」といいます)は、
その贈与を受けた財産について、
次に掲げるケースに応じて「贈与税の申告」を
しなければなりません。
①「暦年課税」を適用する場合には、
その財産の価額の合計額が110 万円(基礎控除額)を超えるとき
②「相続時精算課税」を適用するとき
1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額
(1年間に2 人以上、または、同一人から2回以上に
わたり贈与を受けた場合には、
それらの贈与を受けた財産の価額の合計額)を基に
贈与税を計算する方式です。
そして、その財産の価額の合計額が基礎控除額である
110万円を超える場合には、贈与税の申告をする必要が
あります。
贈与者も受贈者も一定の要件を満たしていることが前提で、
暦年課税に替えて「相続時精算課税」を選択した場合に
適用されるものです。
具体的な課税方式は、贈与財産の価額から2,500万円の
特別控除額が認められ、それを超える部分に対して、
一律20%の税率が適用されます。
しかし、この適用を受けるには、
その贈与を受けた財産の価額にかかわらず、
贈与税の期限内申告が必要です。
また、この精算課税を選択した後は、
贈与者が亡くなる時まで継続して適用され、暦年課税には
戻ることはできず、さらに、
贈与者が亡くなった時には、贈与を受けた財産は贈与者の
相続財産とみなして持ち戻されます。
ですので、暦年課税か相続時精算課税かの選択は
慎重に行なう必要があります。
婚姻期間が20 年以上である配偶者から、
①居住用不動産又は居住用不動産取得のための金銭の
贈与については、基礎控除額110万円のほか2,000万円を
控除することができます。
また、今年は、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた
場合には、別途、500 万円の非課税枠もあります。
但し、期限内申告が要件です。
商法によると、
保険契約者には、保険金受取人を
指定する権利があるが、もし指定されていた
保険金受取人が死亡したときは再指定することができる、
ただしその権利を行使せずに保険契約者本人が
死亡したときは、保険金額を受取るべき者の相続人を
以て保険金額を受取るべき者とする、との規定があります。
Aは、P生命保険会社との間で被保険者をA、
保険金受取人をAの妻Cとする生命保険契約を締結
していました。
AとCの両名が事故により同時に死亡したことから、
Aの弟BとCの兄DがP社に対して保険金の支払を求めた
事案です。
なお、AとCとの間には子はなく、Aの両親及びCの両親は、
いずれも既に死亡しており、Aには弟B以外に兄弟姉妹はおらず、
Cには兄D以外に兄弟姉妹はいませんでした。
保険金受取人は弟Bか兄Dか? それとも両者で折半か?
民法には同時死亡の推定規定があります。
数人の者が死亡した場合において、そのうちの1人が
他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、
これらの者は、同時に死亡したものと推定する、
と規定されています。
この規定により、事故などで、死亡の前後が不明なときは、
同時に死亡したこととされます。
ただし、同時死亡の推定の効果
は推定にすぎませんので、異時死亡を立証することができれば
その法的効果は覆えされることになります。
相続人は被相続人の死亡時に生存している者に限られると
解釈されるので、AとCの同時死亡の場合、
死亡したAの相続人にCが該当するかというと、
Aの死亡時にCは生存していないので、CはAの相続人に
なれません。
逆にAもCの相続人にはなれません。
従って、保険金の受取人は妻Cであったので、妻Cの相続人で
ある兄Dが保険金受取人ということになります。
最高裁で勝ってしまった案件があります。
共産党から自民党まで全ての市議会会派が
市長を支持した裁判での敗訴が最高裁で最終的に
確定しました。
勝ったのは一納税者です。
負けたのは鎌倉市です。
この事件は、固定資産税評価額が過大だったことにより、
相続税が過大納付になってしまったことに対し、
市長に過大納付相続税分の損害賠償を請求したものです。
発端は、相続税の申告の12年経過後に、
土地の固定資産税評価額がどうみても高すぎるように思い、
市役所に調査依頼をしたことです。
その結果、市役所は評価上の色々な補正割合の適用に
原則的な誤りがあることを発見し、
12年前からの評価額を洗い直し、
固定資産評価審査委員会の決定に基づき12年前から
過大納付であった固定資産税を返還しました。
調査依頼人は同時に、12 年前の相続税の
申告と納付についても、新しく修正された12年前の土地の
固定資産税評価額に基づき、
相続税評価額を計算し直し、
1,956 万円の相続税過大額につき、
税務署に対し更正の請求をしました。
しかし、税務署は、更正可能期間が既に経過しているとして
減額修正の請求に応じませんでした。
それで、市長に対して国家賠償法上の請求を提起したわけです。
当然にこれは係争となり、裁判にもちこまれました。
平18-05-17 横浜地裁 認容・鎌倉市控訴
平19-09-26 東京高裁 棄却・鎌倉市上告
平21-10-02 最高裁 上告棄却
地裁判決は、市は守るべき規範である評価基準等に
従って評価額を決定すべきにもかかわらず、
職務上通常尽くすべき注意義務を怠り漫然とそれを
していたのだから、国家賠償法上の過失及び違法性が
認められる、としました。
税務署が過納税金を返えしてくれないから市役所に
腹いせの請求をした、という印象のある事件だったので、
地裁での納税者勝訴の判決が出たときには、
意外な大岡裁き判決と思われました。
ところが、高裁でも納税者が勝ち、最高裁でも勝って
しまいました。
鎌倉市の弁償額は相続税過大額に年5%の利息相当額約
1,752万円を加えた計約3,708 万円です。
自己の居住用家屋とその敷地に対しては税制上
いろいろな優遇特例があります。
居住用土地建物の譲渡所得の特例とか、
被相続人の居住の用に供されていた宅地に係る
小規模宅地の評価減の特例とかです。
家屋を複数所有する人にとっては、居住用家屋が複数に
なることはありえます。
被相続人の居住の用に供されていた宅地に係る
小規模宅地の評価減の特例とかです。
それで、先に例示した、居住用土地建物の譲渡所得の
特例の規定では、法律ではなく政令ではありますが、
「その者がその居住の用に供している家屋を二以上有する
場合には、これらの家屋のうち、その者が主として
居住の用に供していると認められる一の家屋に限るものとする」
としています。
それでは居住用土地建物というとき、いつも「主として」を
基準に「一つに限る」ということになるのでしょうか。
明日以後に続く
先日に続きですが、
相続税に関する居住用小規模宅地の評価減特例の場合
をみると、「主として」を基準に「一つに限る」との規定が、
法律にも、政令にも、省令にもありません。
そうすると、
複数の家屋を自己居住用としていた被相続人の場合には、
それら複数の家屋の敷地について、どれにも小規模居住用宅地の
評価減特例が使えることになります。
この小規模居住用宅地特例は以前、通達で規定していましたが、
このような特例を通達で定めることに異論があり、
昭和58 年に法律となったという経緯があります。
そして、
以前の通達では「相続開始時において被相続人が主として
居住の用に供していた宅地をいうものとする」とされていたので、
税務当局としては、現在の法律の解釈を、通達時代と同様
「主として」を基準に「一つに限る」としていました。
この解釈をめぐる争いが起き、
地裁と高裁の判決がありました。いずれの判決も、
税務当局の解釈をNOとしました。
今年の税制改正大綱に「特定居住用宅地等は、
主として居住の用に供されていた一の宅地等に限られることを
明確化します」とあるのは、この判決を承けたものでした。
定期借家契約を結んだが、借り手が賃料の支払もよく、
利用態様も問題がないので、ずっと借りて欲しいという場合には、
契約を更新することができるのでしょうか。
そもそも、定期借家契約とは、契約の更新がないことを特約した
建物の賃貸借契約ですので、定期借家契約を更新することはいわば
概念矛盾となります。
したがって、引き続き契約関係を継続しようとすれば、
定期借家契約が終了する際に、当事者間の合意により同一内容の
定期借家契約を結ぶことはできます。
これは、あくまで更新ではなく、再契約ということになります。
そうである以上、期間満了後に同一内容の定期借家契約を
締結するにあたっては、契約の手続を一からやり直すことになります。
つまり、契約の更新がない旨の書面による事前説明を行い、
さらに契約期間が1年以上の場合には、期間満了の都度、期間満了に
よる賃貸借契約の終了を通知する必要があります。
これを怠ると、定期借家契約は無効となり、
通常の借家契約として再契約したこととされ、正当な理由がなければ
期間満了による契約の終了ができず、自ずと立退料の支払いの
問題も出てきます。