賃貸経営 相続人の免税課税判定
免税事業者である相続人が、
課税事業者である被相続人の事業を承継したときの
免税・課税の判定は、次の通りです。
● 相続があった日の翌日から年末までの期間に
ついては課税事業者
● 相続年の翌年又は翌々年については、
それぞれの年の基準期間の相続人と被相続人の
課税売上高の合計が1000 万円を超えていれば
課税事業者
![]() |
« 2010年09月 | メイン | 2010年11月 »
免税事業者である相続人が、
課税事業者である被相続人の事業を承継したときの
免税・課税の判定は、次の通りです。
● 相続があった日の翌日から年末までの期間に
ついては課税事業者
● 相続年の翌年又は翌々年については、
それぞれの年の基準期間の相続人と被相続人の
課税売上高の合計が1000 万円を超えていれば
課税事業者
簡易課税適用中の相続人が、
簡易課税不適用の被相続人の事業を承継したときの
簡易課税適用の判定では、基準期間の課税売
上高に被相続人の課税売上高を合算するこ
とにはなっていません。
免税・課税の判定と異なり、被相続人の
基準期間の課税売上高が5000 万円をはる
かに超えていても、それは相続人の簡易課
税適用の判定には影響を及ぼしません。
貸地やアパートなどの非課税事業の相続があったところで、
相続人が新たに課税事業を始めるとした場合、
その課税事業開始日の属する課税期間に
「消費税課税事業者選択届出書」を提出した場合には、
翌期からではなく、その課税期間から届出の効力が生じます。
なお、これは相続の場合の特例ではなく、
非課税資産の譲渡を行っていた事業者が、
新たに課税資産の譲渡等に係る事業を開始したときの
一般的規定です。
そもそも、被相続人が提出していた
「課税事業者選択届出書」の効力は、
事業を承継した相続人には及びません。
したがって、
相続人が課税事業者を選択する場合は、
新たに「課税事業者選択届出書」を提出する必要があり、
相続のあった日の属する課税期間中に届出書を提出すれば
その課税期間から課税事業者になることができます。
なお、これは、「課税期間特例選択届出書」及び
「簡易課税制度選択届出書」についても同様です。
期限後申告には、申告によって納める税金のほかに
無申告加算税が課されます。
原則として、納付すべき税額のうち50万円までは15%、
50万円を超える部分は20%の割合となります。
ただし、自主的期限後申告の無申告加算税は5%です。
修正申告には、修正により増加する税金のほかに
過少申告加算税がかかります。
増加税額の10%相当額です。
なお、増加税額が当初の申告納税額と50万円との
いずれか多い金額を超えている場合、
その超えている部分については15%になります。
ただし、自主的修正申告には過少申告加算税はかかりません。
予定納税額又は源泉徴収税額の還付を受けるために
提出する申告書を「還付請求申告書」といいます。
還付のための申告は例え期限後であって
も加算税の対象になりません。
しかし、期限後に還付請求申告があった場合で、
その後の更正又は修正申告によって増差税額が生じた時
には加算税が課せられます。
なお、当初の還付金が多すぎただけの場合には、
増差税額に対して課せられるのは過少申告加算税です。
当初から本来は還付ではなく納税申告書を提出すべきで
あった場合には、増差税額に対して課せられるのは
無申告加算税です。
期限後又は修正申告書の提出が調査による更正又は
決定を予知してなされたものでない場合が自主的申告です。
自主的修正申告には加算税というペナルティーはなく、
自主的期限後申告には無申告加算税というペナルティー
も5%と軽減されています。
では、自主申告と税務署の指摘による申告とが混合
しているときは、どうなるかというと、
税務署が指摘していない内容を含むものであったとしても、
その提出自体が税務署の指摘に基づいてされたものである限り、
無申告加算税や過少申告加算税の軽減措置の適用は
一切ありません。
申告によって新たに納める税額全体に対して軽減のない
無申告加算税又は過少申告加算税が課せられます。
納税申告書を提出し、
あるいは更正処分や決定処分があって、
既に税額などが確定している者が、
自らの税額などを増加させることのために行う手続が
修正申告です。
税額を増加させる権限は税務署長にもあるので、
修正申告の提出は、税務署長による更正処分がある前に
行われなければなりません。
修正申告の提出は納税者の自由意志に委ねられているので、
提出されればどんな修正申告書も有効か、
というと必ずしもそうではありません。
国税の徴収権は、
偽りその他不正の行為により税額を免れた場合を除き、
その法定納期限から5年間行使しないときには消滅する
こととなるので5年を超えた年分の修正申告書は
提出することができません。
修正申告は、既に確定済みの課税標準等
又は税額等を修正するために提出するものですが、
・ 税額に不足額があるとき
・ 純損失等の金額が過大であるとき
・ 還付税金の額が過大であるとき
・ 納付税額を無から有にするとき
に提出するとの、法律の規定になっているので、
税額に異動はないが所得金額を増加させるというような
修正申告書は提出できないことになっています。
たとえば、繰越欠損金を使い切れずに切捨てることに
なった場合において、本来は計上すべきであった売上が
あったので、切捨て欠損金を減らすことになる修正申告書
を提出しようとするようなときです。
同一生計内に
2人以上の納税者がいる場合において、
その控除対象配偶者又は扶養親族は、
納税者の選択によりそのうちいずれか1人にのみ該当
するものとされ、
その選択は、
①「予定納税額の減額の承認申請書」、
②「確定申告書」、
③「給与所得者の扶養控除等申告書」
に記載されたところにより適用することと
なっています。
上記の申告書等には、「修正申告書」も「更正の請求書」
も含まれていないので、一方が「修正申告書」を、
他方が「更正の請求書」を提出しても、
それによる所属の変更は認められません。
市県民税(普通徴収分)や固定資産税は
通常年4 回に分けて納めることになっていますが、
最初の納期に全期分を前納した場合には、
市税に未納がないことなどを条件に、
年税額から前納報奨金(交付分)を差し引いて
納めることができます。
この制度のことを「前納報奨金」といいます。
報奨金制度は、
地方税法第321条及び365条にその設置を認める規定がおかれ、
また、交付率の上限も税額の100 分の1と定められています。
近年、多くの自治体では、制度そのもの廃止、市県民税の廃止、
交付率の引下げ、報奨金の限度額の減額といった措置が取られ、
その存続は危機的な状況にあります。
その理由として、
①創設以来60 年以上
(昭和25 年シャープ勧告に基づいて創設)の経過で
社会情勢が大きく変化し、当初の目的である税収の早期確保や
自主納税意識の高揚などが達成されてきたこと、
②市県民税を給与や年金から天引きされる納税者には本制度の
対象にならないため、恩恵を受ける納税者との不公平感が
大きくなってきたこと、
③納付したくても一括納付する資力がない人には、
本制度の恩恵がなく、納税の公平性に欠けること等が挙げられて
いますが、実際のところは自治体の厳しい財政事情が背景にあるようです。
前納した一の納期の税額×0.5/100(交付率)×
納期前に係る月数=前納報奨金
※ 前納となる月数は、条例では、固定資産税は18 ヶ月、
市県民税は10 ケ月が一般的です。
例)固定資産税、年税額160,000円(各期の税額40,000 円)を
4月30日に前納する場合
40,000 円×0.5/100×18 月=3,600 円
市県民税、年税額200,000 円(各期の税額50,000 円)を
6月30日に前納する場合
50,000 円×0.5/100×10 月=2,500 円
*自治体では条例により交付率をさらに引き下げ0.3%、
また、報奨限度額も3万円と定めているところもあります。
非業務用固定資産に係るものは、
一時所得の収入金額となります。
なお、一時所得の計算においては、50万円の特別控除があります。
一方、事業用固定資産に係るものは、
事業の遂行に付随して生じた収入として、
事業所得の金額の計算上総収入金額に算入
しなければなりません。
“株主優待券”を株主に支給する施策は個人株主作りや
自社製品・施設の宣伝等の経営目的をもって行われており、
上場企業の実施数は約4分の1くらいのようです。
所有株数に応じて、優待内容が変わることが多いものの、
所有株数に完全比例はせず、概ね名義ごとに付与されるため、
零細株主であるほど金銭に換算した利回りが高いようです。
それゆえ個人投資家に人気があり、
個人株主を増やしたい企業は積極的に実施しています。
株主優待による収入の所得区分は、
一見すると配当所得に区分されそうですが、
株主に対して法人が与えた経済的利益であっても、
法人の利益の有無に関わらず支払われるものは、
いわゆる利益の配当又は剰余金の分配とは性質が異なるも
のとされるため、配当所得からは除かれ、原則として雑所得として
分類されています。
従って、
配当所得ならば申告不要の制度があるのでこれに
該当すれば申告漏れでも問題はないのですが、
雑所得ということになると、原則として、
確定申告の対象になります。
ただし、
税額計算をしても納税額が出ない人や、
年末調整の適用のあるサラリーマンの場合で給与所得
のほかの申告を要する所得が20 万円以下というときは
確定申告をしなくても差し支えありません。
給与以外の申告を要する所得が20万円近い場合は、
株主優待券などによる所得があることによって、
確定申告をしなければならないことにもなります。
通常に確定申告する人の場合は、
少額だから申告から除外してもよい、との規定はないので、
株主優待利益は申告書に常に反映させるべきということになります。
しかし、優待の物やサービスがいくらの所得と評価計算すべき
かはなかなかの難題です。
金券ショップなどで換金した場合はその金額が所得収入となりますが、
そのような換金価値が不明なものや優待券等の自己利用では
所得額のみならず所得の事実の補足も困難です。
株主優待利益を申告しているという話を聞いたことがなく、
税務統計もみたことがないので、
実態的には事実上の非課税所得となっていそうです。
(1)米IBM は2002年にAPH という持株会社を日本に設立。
米IBM が持つすべての日本IBM株をこの持株会社に2兆円で売却。
(2)日本IBM は持株会社から自己株の一部を3回に分けて
5千億円で購入。持株会社に税務上の4千億円の赤字発生。
(3)2008 年に連結納税制度を導入。
持株会社の税務上の赤字と、
日本IBMの生み出した税務上の千数百億円超の黒字を相殺し、
三百数十億円の納税額を圧縮。
推測するに、購入株式5千億円に対応する
日本IBM の資本金等は千億円。
5千億円との差額4千億円はみなし配当となり、
かつ譲渡損となるが、配当は益金不算入、
譲渡損は単純損金。
これに対して、国税当局は、法令の乱用として
4千億円の赤字を否認し圧縮納税額を追徴したと
報じられています。